ブログ

小陰唇縮小後のしこり・硬さ|原因と経過の目安|池袋の美容外科・美容皮膚科|エーアイクリニック(AI clinic)

小陰唇縮小後のしこり・硬さ|原因と経過の目安

共同監修:尾崎 宥文(AI Beauty Clinic 院長 / 美容外科医)・田中 里佳(AI Beauty Clinic 医師 / 美容外科医)

尾崎 宥文:京都大学医学部医学科卒業。日本赤十字社医療センター、東京大学医学部附属病院 麻酔科・痛みセンターを経て、AI Beauty Clinic 院長に就任。美容外科・美容皮膚科を専門とする。

田中 里佳:滋賀医科大学医学部卒業。練馬総合病院、慶應義塾大学病院 形成外科を経て美容医療に従事。AI Beauty Clinic 医師。美容外科・美容皮膚科を専門とする。

小陰唇縮小後に縫合部のしこり・硬さを感じることは珍しくなく、多くは瘢痕が治っていく過程や吸収糸が分解される過程での正常な反応と考えられます。ただし、しこりが大きくなり続ける、強い痛みを伴う、赤みや熱感が広がる、発熱を伴うといった場合は、まれに担当医への相談が必要になることがあります。この記事では、原因の見分け方と柔らかくなるまでの時間軸の目安、相談すべきサインを解説します。個人差があります。


小陰唇縮小後にしこり・硬さを感じるのは珍しくありません

小陰唇縮小後に縫合部やその周辺で、しこりのようなものや硬さを感じることは珍しくありません。多くの場合、これは治癒の過程で生じる一般的な反応と考えられます(個人差があります)。

触れた瞬間は「何か異物があるのでは」「失敗したのでは」と不安になる方も少なくありません。しこり・硬さの主な原因は、大きく3つに整理できます。

  • 傷が治っていく過程(瘢痕成熟の増殖期)による一時的な硬さ
  • 縫合に使用した吸収糸の結節
  • 血腫(けっしゅ:内出血が組織内にたまった状態)が吸収される過程で生じる硬結

それぞれの詳しい機序は、次の章で順に解説します。

「触れると何かあるように感じる」ことは、必ずしも異常を意味するものではありません。多くの場合、治癒過程の一部である可能性が高いといえます。ただし、まれに担当医への相談が必要なケースもあるため、この記事では原因の見分け方と経過の目安を順にお伝えします。


しこり・硬さの原因を4つに分けて解説

しこり・硬さの原因として考えられるものを、頻度が高いと考えられる順に4つ整理しました。

小陰唇縮小術後にしこり・硬さを感じる主な原因を示すイラスト
しこりの原因4分類(瘢痕成熟・吸収糸の結節・血腫の器質化・まれな鑑別)の位置関係を示す模式イラスト。上図はイメージです。実際の状態には個人差があります。

瘢痕が治っていく過程(増殖期)による一時的な硬さ

最も頻度が高いと考えられるのが、瘢痕(はんこん:傷が治った後に残る組織)が成熟していく過程で生じる一時的な硬さです。

傷の治癒は、炎症期・増殖期・成熟期という3段階を経て進むとされています。このうち増殖期は、コラーゲン(膠原線維:こうげんせんい)の産生が活発になる時期にあたり、傷の部位が硬さを帯びやすくなります。

これは体が傷を修復しようとする正常な反応であり、多くの場合、時間の経過とともに徐々に和らいでいきます(個人差があります)。

縫合に使用した吸収糸の結節が触れることがある

当院(AI Beauty Clinic)の小陰唇縮小術では、縫合に吸収糸のみを使用しています。吸収糸は、術後3〜4週間程度をかけて体内で分解・吸収されていきます。

分解が完全に終わるまでの間、糸の結び目(結節)が皮膚表面の近くに触れることがあります。「触れているものが糸なのか、しこりなのか」を自分で判断するのは難しいものです。この時期に触れる小さな硬いものの多くは、吸収の過程にある糸の結節と考えられます。

吸収糸を使用する場合、分解が完了するまでの間、結節が触れることがあります。当院では吸収糸のみを使用しているため、抜糸は不要です。

縫合糸の素材や特徴について詳しくは縫合糸の種類と特性をご参照ください。術後の吸収スケジュール全体については、小陰唇縮小のダウンタイム完全ガイドで解説しています。

血腫が吸収される過程で硬さとして触れることがある

血腫(けっしゅ:手術後の出血が組織内にたまった状態)は、自然に吸収されていく過程で線維化(せんいか:組織が線維状に変化して硬くなること)が進み、一時的に硬結として触れることがあります。

血腫は解剖学的に片側だけに生じやすいとされていますが、左右差そのものの詳しい見分け方は別記事に譲ります。

腫れの左右差について詳しくはこちら

血腫の発生率は、査読論文のメタ解析によると、全術式をあわせて約0.8〜3.3%程度とされています。感染の発生率は1%未満とされ、血腫とは異なる数値です(いずれも術式により幅があり、当院採用の縁切除法に限定した数値ではありません)。ほとんどの場合は自然に吸収されていきますが、しこりが急激に大きくなる場合や強い痛みを伴う場合は、担当医への相談が必要です。

まれな鑑別|縫合糸肉芽腫・表皮嚢腫について

縫合糸(吸収糸を含む)に対して体が異物として反応し、肉芽腫(にくげしゅ:異物への反応でできる小さなしこり状の組織)が非常にまれに形成されることがあります。

ラットを用いた動物実験では、吸収糸の種類によって6.5%〜11.3%程度で異物反応がみられたとする報告があります。ただし、これは動物実験のデータです。ヒトの小陰唇縮小術にそのまま当てはめられるものではありません。「吸収糸でもまれに異物反応が生じることがある」という理解にとどめてください。

また、手術操作に伴い皮膚の成分がごくまれに組織内へ迷入し、表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ:皮膚の成分でできた袋状の良性腫瘤)が形成される症例報告が、国内外で極めて少数存在します。

いずれも非常にまれな事象であり、多くの方に生じるものではありません。気になる場合や長期間しこりが消えない場合は、担当医の診察による鑑別が必要です。


しこり・硬さが柔らかくなるまでの時間軸の目安

しこり・硬さが柔らかくなっていく目安は原因によって異なりますが、当院の傷跡ケアの記事で解説している瘢痕成熟の時系列とおおむね一致します(個人差があります)。

縫合に使用した吸収糸の結節は、術後3〜4週間程度をかけて分解が進みます。この時期を過ぎると、糸に由来する硬さは目立たなくなっていくことが多いです。

一方、瘢痕成熟に伴う硬さは、もう少し長い時間軸で経過します。術後1〜3ヶ月は増殖期にあたり、コラーゲン産生が活発なため、この時期に硬さのピークを感じる方が多くなります。術後3〜6ヶ月にかけては成熟期への移行が進み、多くの方で徐々に柔らかくなっていく傾向がみられます。術後6ヶ月〜1年ほどで、多くの方の状態が安定してきます。

時期状態の目安
術後3〜4週間吸収糸の結節に由来する硬さが目立たなくなり始める時期
術後1〜3ヶ月増殖期のピーク。瘢痕由来の硬さを最も感じやすい時期
術後3〜6ヶ月成熟期への移行。徐々に柔らかくなる方が多い時期
術後6ヶ月〜1年多くの方で状態が安定する時期

血腫が線維化して生じた硬結についても、多くはこの成熟期の時間軸に沿って徐々に吸収され、目立たなくなっていきます。

「この期間を過ぎれば必ず柔らかくなる」という断定はできません。体質や術後のケアによって経過には個人差があります。より詳しい傷跡の経過については、小陰唇縮小の傷跡と長期ケアをご参照ください。


受診・連絡を検討すべきサイン|3段階トリアージ

「これは様子を見てよいのか、連絡すべきなのか」を判断する目安を、3段階に整理してお伝えします。些細に感じる症状でも、遠慮なく担当医にご相談ください。

段階症状の例対応
様子見でよい術後数週間〜3ヶ月程度の縫合部の硬さ・小さな結節経過観察。担当医の指示に従う
早めに連絡すべきしこりが縮小せず横ばいが続く/触れると軽い痛みが持続する/6ヶ月を過ぎても明らかに軟化しない自己判断せず担当医に連絡し、診察の要否を確認する
速やかに連絡すべきしこりが急激に・継続的に増大している/強い痛み・拍動性の痛みを伴う/周辺に広がる発赤・熱感がある/排膿・悪臭を伴う分泌物がある/38℃以上の発熱を伴う(2日以上でより緊急性が高い)速やかに担当医へ連絡

様子見でよい症状

術後数週間〜3ヶ月程度の間、縫合部に硬さや小さな結節を感じる状態は、多くの場合、経過観察で問題ないと考えられます。ただし「様子見でよい」は「絶対に問題ない」という意味ではありません。悪化する場合は、この段階でも担当医にご連絡ください。

早めに連絡すべき症状

以下のような状態が見られる場合は、自己判断せず担当医にご連絡いただくことをお勧めします。

  • しこりが縮小せず、横ばいの状態が続いている
  • 触れると軽い痛みが持続している
  • 6ヶ月を過ぎても明らかに軟化しない

これらは必ずしも異常を意味するものではありませんが、担当医が状態を確認することで安心につながります。

速やかに連絡すべき症状(緊急性が高い)

以下のような症状がある場合は、速やかに担当医へご連絡ください。

  • しこりが急激に・継続的に増大している
  • 強い痛みや拍動性の痛みを伴う
  • 周辺に発赤・熱感が広がっている
  • 排膿や悪臭を伴う分泌物がある
  • 38℃以上の発熱を伴う(2日以上続く場合はより緊急性が高い状態です)

38℃以上の発熱が見られる場合は早めのご連絡を、2日以上続く場合はより緊急性が高い状態と考えられます。夜間・休日は緊急連絡先をご利用ください。

なお、しこりに触れた際にジンジン感やしびれ感を伴う場合は、物理的な硬さとは別に、知覚(感じ方)の変化が関わっている可能性があります。

感覚の変化について詳しくはこちら


しこりへのセルフケア|マッサージはしてもいい?

瘢痕マッサージは一般的な選択肢として紹介されることがありますが、小陰唇のようなデリケートな部位への自己判断での開始はお勧めしません。気になる場合は担当医にご確認ください。

瘢痕マッサージについては、熱傷による瘢痕(はんこん)に対しては一定の研究報告があります。一方、外科手術による線状の瘢痕に対するマッサージの効果は、研究の質・量ともに限定的とされています。

小陰唇は粘膜に近接するデリケートな部位です。一般的な瘢痕ケアの選択肢として紹介されることはありますが、自己判断でのマッサージ開始はお勧めしません。開始する場合は、時期や方法について担当医にご確認ください。

ステロイド外用薬についても、自己判断での使用はお勧めしません。陰部は他の部位と比べて経皮吸収率が高いとされており、自己判断での使用は皮膚への影響が懸念されます。気になる症状がある場合は、まず担当医にご相談ください。


しこりが片方だけにある場合について

しこりや硬さが片方にだけある状態は、直ちに異常を意味するものではありません。縫合部の硬さや血腫の生じ方には、もともと左右差が出やすいためです。

血腫は解剖学的に片側だけに生じやすいとされ、縫合部の治り方にも個人差があります。片側だけにしこりを感じたとしても、その事実だけで心配する必要はないと考えられます。

腫れの左右差そのものについて詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご確認ください。

腫れの左右差について詳しくはこちら

しこりが増大する、強い痛みを伴うといった場合は、片側・両側にかかわらず担当医にご相談ください。


気になるしこり・硬さは遠慮なくご相談ください

気になる症状は、些細なことでも遠慮なく担当医にご相談ください。当院(AI Beauty Clinic)では、些細に思える症状であっても丁寧に確認する体制を大切にしています。

女性医師のご指名も承ります。デリケートな部位に関するご相談のため、女性医師の担当を希望される方はカウンセリング時にお申し出ください。

なお、婦人科形成の施術については対面カウンセリングのみで対応しております(オンラインカウンセリングは行っておりません)。お急ぎのご相談はLINEでも承っています。

詳しい料金は料金ページをご確認ください。


よくある質問(FAQ)

Q1. 小陰唇縮小後にしこりのようなものを感じるのは普通ですか?

多くの場合、瘢痕が治っていく過程や吸収糸が分解される過程に伴う正常な反応と考えられます。ただし、しこりが大きくなり続ける、強い痛みを伴うといった場合は担当医にご相談ください。個人差があります。

Q2. しこりはいつ頃柔らかくなりますか?

個人差がありますが、術後1〜3ヶ月の増殖期にかけて硬さを感じやすく、3〜6ヶ月で成熟期に移行し、6ヶ月〜1年ほどで安定していく方が多い傾向にあります。

Q3. 触れると糸のようなものを感じます。抜糸が必要ですか?

当院では吸収糸のみを使用しているため、抜糸は不要です。吸収糸は術後3〜4週間程度で分解が進みます。長期間にわたって明らかな結節が続く場合は、担当医にご相談ください。

Q4. しこりが片方にだけあるのですが、大丈夫でしょうか?

片方だけにしこりがあること自体は、直ちに異常を意味するものではありません。気になる増大や痛みがある場合は、担当医にご相談ください。

腫れの左右差について詳しくはこちら

Q5. しこりを自分でマッサージしてほぐしてもいいですか?

瘢痕マッサージのエビデンスは限定的であり、小陰唇はデリケートな部位のため自己判断での開始はお勧めしません。気になる場合は担当医にご確認ください。

Q6. しこりが大きくなってきた気がします。どうすればいいですか?

しこりが増大する傾向は、担当医への相談が必要な状態と考えられます。自己判断せず、早めにご連絡ください。

Q7. 半年〜1年経ってもまだ硬さが残っています。異常でしょうか?

個人差により、最長で1年程度硬さが残ることがあります。ただし、明らかに軟化していない場合や気になる場合は、担当医にご相談ください。

Q8. 未成年でも小陰唇縮小を受けられますか?

未成年の方も施術を受けることが可能です。その場合は、親権者の同意書が必要となります。

Q9. 月経中でも手術を受けられますか?

月経中でも施術を受けることは可能です。タンポン等をご使用いただく形で対応しております。

Q10. 妊娠中・授乳中はどうなりますか?

妊娠中は施術をお受けいただけません。授乳中の方は施術を受けることが可能ですが、麻酔や処方薬が授乳に与える影響について、術前カウンセリングで必ず確認してください。

Q11. 女性医師に担当してもらえますか?

田中里佳医師(AI Beauty Clinic 医師 / 美容外科医)のご指名も承ります。ご希望の方はカウンセリング時にお申し出ください。なお、オンラインカウンセリングには対応しておりません。


まとめ

小陰唇縮小後のしこり・硬さは、多くの場合、瘢痕が治っていく過程・吸収糸の分解・血腫の吸収といった正常な治癒過程の範囲内と考えられます(個人差があります)。

ただし、しこりが大きくなり続ける、強い痛みを伴う、赤みや熱感が広がる、排膿を伴う、発熱を伴うといった場合は、担当医への相談が必要になることがあります。

気になる症状は、些細なことでも遠慮なくご相談ください。女性医師(田中里佳医師)のご指名も承ります。


参考文献

  1. 東京大学大学院形成外科「ケロイド・肥厚性瘢痕について」https://plastic.m.u-tokyo.ac.jp/clinical/748/
  2. ニチバン「手術の傷(縫った傷)の治る過程」https://atofine.jp/knowledge/kizuato-process/
  3. Safe Labia Minoraplasty: A Systematic Review and Meta-analysis of the Surgical Management for Labia Minora Hypertrophy(PMC9556090)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9556090/
  4. StatPearls「Labiaplasty, Labia Minora Reduction」NCBI Bookshelfhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK448086/
  5. Hamori CA. Complications of Female Cosmetic Genital Surgery. Plastic Surgery Key, Chapter 10.https://plasticsurgerykey.com/complications-of-female-cosmetic-genital-surgery/
  6. Comparison of different absorbable suture materials in skin closure: An experimental study in rats(ラットを用いた動物実験。ヒトへの外挿はできない参考データ)researchgate.net

※「しこり・硬結」そのものの発生頻度に関する国内の公的統計(学会・国民生活センター等)は、本テーマに特化したものが現時点で確認できていません。上記は術後合併症全般や瘢痕治癒に関する報告を参考情報として整理したものです。


共同監修医師

共同監修


尾崎 宥文(おざき ひろふみ)

役職:AI Beauty Clinic 院長 / 専門:美容外科・美容皮膚科

経歴:京都大学医学部医学科卒業 → 日本赤十字社医療センター → 東京大学医学部附属病院 麻酔科・痛みセンター → AI Beauty Clinic 院長


田中 里佳(たなか さとか)

役職:AI Beauty Clinic 医師 / 専門:美容外科・美容皮膚科(形成外科出身)

経歴:滋賀医科大学医学部卒業 → 練馬総合病院 → 慶應義塾大学病院 形成外科 → AI Beauty Clinic 医師


免責事項

本記事は AI Beauty Clinic 院長・尾崎宥文(美容外科医)と田中里佳医師(美容外科医)の共同監修のもとに作成しています。掲載内容は情報提供を目的としており、個別の診断・治療を保証するものではありません。症状に不安がある場合は担当医にご相談ください。

カテゴリー

最近の投稿

TikTokのアイコン