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小陰唇縮小の傷跡はいつ目立たなくなる?瘢痕成熟の3段階と長期ケア|池袋の美容外科・美容皮膚科|エーアイクリニック(AI clinic)

小陰唇縮小の傷跡はいつ目立たなくなる?瘢痕成熟の3段階と長期ケア

共同監修:尾崎 宥文(AI Beauty Clinic 院長 / 美容外科医)・田中 里佳(AI Beauty Clinic 医師 / 美容外科医)

尾崎 宥文:京都大学医学部医学科卒業。日本赤十字社医療センター、東京大学医学部附属病院 麻酔科・痛みセンターを経て、AI Beauty Clinic 院長に就任。美容外科・美容皮膚科を専門とする。

田中 里佳:滋賀医科大学医学部卒業。練馬総合病院、慶應義塾大学病院 形成外科を経て美容医療に従事。AI Beauty Clinic 医師。美容外科・美容皮膚科を専門とする。


小陰唇縮小後の傷跡は、個人差はあるものの多くの方で3〜6ヶ月かけて目立ちにくくなります。「術後3ヶ月が過ぎたのにまだ赤い」「硬さが続いていて不安」という方は、決して珍しくありません。傷跡が変化するには、体の中で「瘢痕(はんこん)成熟」と呼ばれる段階的なプロセスが進む必要があります。この記事では、炎症期・増殖期・成熟期の3段階をもとに、傷跡がどのように変化していくのかを解説します。なぜ時間がかかるのか、そして今できるケアは何かを正しく理解することで、術後の不安が少しでも和らぐことを願っています。


小陰唇縮小後の傷跡——「残る」の意味を正確に理解する

小陰唇縮小後の傷跡については、「残るのか・残らないのか」という問いが多く寄せられます。結論からお伝えすると、外科手術である以上、縫合跡は生じます。一方で、「傷跡が残る」と「傷跡が目立つ」は、まったく同じ意味ではありません。

「傷跡がある」と「傷跡が目立つ」は別の話

どのような外科手術でも、皮膚や粘膜を切開・縫合すれば、治癒の過程で線状の跡(瘢痕:はんこん)が形成されます。これは体が傷を修復しようとする自然な反応です。

ただし、傷跡が「目立つかどうか」は別の問題です。瘢痕が成熟するにつれて、多くの場合は赤みが退き、硬さが和らぎ、周囲の組織になじんでいきます。小陰唇縮小では、成熟後に縁のラインに溶け込む形で目立ちにくくなる方が多いとされています。

「傷跡は残らない」という言葉を見かけることがありますが、これは正確な表現ではありません。正確には「傷跡は、成熟するにつれて目立ちにくくなる(個人差あり)」と理解するのが適切です。

傷跡の仕上がりに影響する要因

傷跡がどの程度目立つかは、以下の要因によって異なります。

  • 体質(瘢痕化しやすさ):皮膚や粘膜の修復力・コラーゲン産生の量は個人差があります
  • 術式:縁切除法(クランプ法・トリム法)とウェッジ法では、傷跡の位置や形状が異なります
  • 縫合の精度:層ごとの丁寧な縫合や、組織の緊張の管理が仕上がりに影響します
  • 術後のケア:摩擦・清潔・保湿の管理が成熟を左右します

術前の意思決定中の方には、小陰唇のセルフチェックもあわせてご参照ください。自分の状態を整理した上でカウンセリングに臨むと、傷跡の経過についても具体的にご相談いただけます。


瘢痕成熟の3段階——なぜ3〜6ヶ月かかるのか

「術後3ヶ月が過ぎたのに、まだ硬い・赤い」という状態は、多くの場合、瘢痕(はんこん:傷が治ったあとに残る組織)の成熟過程として正常な反応です。傷が目立ちにくくなるまでには、体の中で3つの段階が順番に進みます。

傷の治癒は大きく分けて「炎症期(えんしょうき)」「増殖期(ぞうしょくき)」「成熟期(せいじゅくき)」の3段階で進みます。この流れは、外科手術後の傷跡に共通するプロセスです(参考:ニチバン「手術の傷(縫った傷)の治る過程」)。

小陰唇縮小後の傷跡が目立ちにくくなる瘢痕成熟の3段階プロセス図
※ 上図はイメージです。実際の経過には個人差があります。

炎症期(術後直後〜数日)

手術直後から数日間は、傷を治そうとする体の免疫反応が活発に働く「炎症期」です。この時期には、傷の周囲に赤み・腫れ・熱感・痛みが生じます。

これは、白血球(はっけっきゅう)や免疫細胞が傷の部位に集まり、細菌や壊死した組織を取り除きながら修復の準備を整えている状態です。炎症反応は傷の治癒に欠かせないステップであり、「腫れているから異常」ではなく、「正常に治ろうとしているサイン」として理解できます。

この時期の症状(痛み・腫れ)については、ダウンタイムの詳細をあわせてご確認ください。

増殖期(数日〜3ヶ月ごろ)

炎症が落ち着くと、傷を埋めるためにコラーゲン(膠原線維:こうげんせんい)が産生される「増殖期」に入ります。この段階が、「3ヶ月経っても傷跡が硬い・赤い」という状態の多くを占めます。

コラーゲンが急速に産生されると、傷の部位が盛り上がったり、触れると硬さを感じたりすることがあります。赤みも続きやすい時期です。増殖期のピークは術後1〜2ヶ月ごろが多く、その後は徐々に落ち着いていきます。

「術後3ヶ月でまだ硬い」という状態は、増殖期の延長として正常な反応である可能性が高いです。ただし、痛みやかゆみが強い・傷の範囲が広がっている場合は後述のケロイドとの鑑別も必要ですので、担当医にご相談ください。

成熟期(3〜12ヶ月ごろ)

増殖期に産生されたコラーゲンが徐々に整理・再構築される段階が「成熟期」です。この時期を経ると、傷跡は平坦化・柔軟化し、色も赤みがかった色から肌の色に近い色へと変化していきます。

多くの方で、術後6ヶ月ごろには赤みが落ち着いてくることが多いとされています(個人差あり)。ただし、成熟期は1年近くかかることもあり、体質・術式・術後ケアによって変わります。「1年経ってもまだ気になる」という方も一定数いらっしゃいますが、その場合は担当医への相談が安心につながります。

成熟期が進んだあと、傷跡が完全に「なくなる」わけではありません。線状の跡自体は残りますが、周囲の組織になじんで目立ちにくくなる方が多いのが成熟後の状態です。


小陰唇の傷跡が皮膚より目立ちにくい理由——粘膜組織の特殊性

小陰唇縮小後の傷跡が、腕や顔の傷跡と比べて目立ちにくい傾向があるのはなぜでしょうか。その理由の一つは、小陰唇が「粘膜(ねんまく)」成分を多く含む組織だからです。

小陰唇は粘膜成分が多い組織であるため、ケロイドが生じることはほとんどなく、肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん:傷跡が盛り上がった状態)のリスクも他の皮膚部位と比べて低いことが知られています。前胸部・肩・耳介などのケロイド好発部位とは、組織学的な性質が大きく異なるためです。

ただし、「粘膜だから傷跡は必ずきれいになる」という断定はできません。「皮膚と比べて傷跡が残りにくい傾向がある」というのが、現在の医学的知見に基づく正確な表現です。

粘膜と皮膚の治癒の違い

粘膜が皮膚よりも傷の治りが早く、瘢痕(はんこん:傷跡のゴワつき)が形成されにくいことは、医学的に知られています。その主な理由は以下の3点です。

1. 血流が豊富
小陰唇を含む粘膜周辺の組織は、皮膚と比べて血液の循環が活発です。血流が豊富なほど、傷の修復に必要な免疫細胞・成長因子・栄養素が素早く届きます。治癒のスピードが上がり、炎症期が短縮されやすくなります。

2. 湿潤(しつじゅん)環境
粘膜は常に体液で湿っています。傷の治癒において、適度な湿潤環境は修復細胞の移動を促し、瘢痕の形成を抑える方向に働くとされています。乾燥した皮膚の傷よりも、湿潤な粘膜の傷のほうが治りやすい理由の一つです。

3. TGF-βの動態の違い
TGF-β(ティージーエフベータ:トランスフォーミング成長因子ベータ)は、傷の治癒過程でコラーゲンの産生を調節するたんぱく質です。皮膚では過剰なコラーゲン産生が起きやすく、これが傷跡のゴワつきや盛り上がり(線維化:せんいか)の原因になります。粘膜組織では、このTGF-βの動態が皮膚と異なり、過剰な線維化(コラーゲンの蓄積によるゴワつき)が起きにくいとされています(参考:Rodrigues et al. 2021, PMC8394648)。

「目立ちにくい傾向」は保証ではない

粘膜の治癒優位性は、口腔内(こうくうない:口の中)の粘膜と皮膚を比較した研究(PMC8394648)などによって示されていますが、小陰唇に限定した特異的なデータがあるわけではありません。「粘膜だから絶対に大丈夫」という保証ではなく、「皮膚と比べると傷跡が残りにくい傾向がある」という理解が適切です。

個人の体質・術式・術後ケアによって、傷跡の仕上がりは異なります。


縁切除法の傷跡ライン——当院採用術式の成熟過程

当院(AI Beauty Clinic)では、小陰唇縮小の術式として縁切除法(クランプ法・トリム法)を採用しています。ウェッジ法(楔型切除法)は当院では提供していません。ここでは縁切除法の傷跡の特徴と成熟過程をお伝えします。

縁切除法の傷跡ラインとは

縁切除法は、小陰唇の縁(ふち)に沿って余剰な組織を切除し、縫合する術式です。そのため、傷跡のラインは小陰唇の縁に沿った線状になります。

術後の成熟が進むと、この線状の傷跡は小陰唇の縁のラインに溶け込む形で目立ちにくくなる傾向があります。縁に沿った傷跡は、縁そのものの自然なラインの一部として見えるようになるためです。

ウェッジ法との傷跡の違い(中立な情報として)

術式の違いにより、傷跡の出方は異なります。英語文献(DoctorMiles.com / AllSkinSurgery.com など)では、ウェッジ法(楔型切除法)のほうが傷跡が目立ちにくいとする報告もあります。これは、ウェッジ法が小陰唇の縁を保ちながら内側から組織を除去するため、縁のラインが温存されるからです。

一方、縁切除法は縁のラインが変わるため、術後の成熟過程でどう見えるかは、縫合精度・個人差・術後ケアによって左右されます。「縁切除法は傷跡が目立つ」という一方的な断定は適切ではなく、縫合の精度や皮下縫合の処理が丁寧であれば、成熟後に自然ななじみが期待できます。

なお、ウェッジ法については当院では提供していないため、ウェッジ法をご希望の方は他院にてご検討ください。

縫合精度と層の扱いの重要性

同じ縁切除法であっても、縫合の質によって傷跡の仕上がりは大きく変わります。特に以下の点が影響します。

  • 皮下縫合(ひかほうごう)の有無:組織の深い部分を先に縫い合わせることで、表面の縫合線にかかる緊張が減り、傷跡が目立ちにくくなります
  • 縫合糸の素材:吸収糸(体内に溶ける糸)と非吸収糸(後に抜糸が必要な糸)の選択は、担当医の判断によって異なります
  • 組織の過度な緊張の回避:縫合部位に強い張力がかかると、傷跡の盛り上がりや肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん:傷跡が盛り上がった状態)のリスクが高まります

術式の詳しい比較については、術式の詳しい比較はこちらをご参照ください。


時系列で見る傷跡の変化——術後1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・1年の目安

傷跡の変化を時系列で整理します。これはあくまで目安であり、個人差があります。早期のダウンタイム(術後1〜2週間)についてはダウンタイムの詳細で詳しく解説しているため、ここでは術後1ヶ月以降に特化します。

時期 傷跡の典型的な状態 主な変化 よくある患者の疑問
術直後〜1週間 縫合糸・腫れ・赤み 炎症期 (ダウンタイム記事参照)
1〜3ヶ月 赤みが続く・硬さが出る 増殖期ピーク 「まだ赤いのは異常?」
3〜6ヶ月 赤みが退く・柔らかくなり始める 成熟期移行 「いつ落ち着くのか」
6ヶ月〜1年 平坦化・退色が進む 成熟期 「1年後はどうなる?」
1年以降 個人差大・ほぼ安定 長期経過 「まだ気になる場合は?」

術後1〜3ヶ月:「まだ赤いのはおかしい?」という不安が多い時期

1〜3ヶ月は増殖期のピークにあたります。コラーゲン産生が活発なため、傷跡が赤みを帯びたり、触れると硬さを感じたりすることがあります。多くの方が「もう3ヶ月経つのに、なぜまだこんなに気になるのか」と感じる時期です。

これは瘢痕成熟の正常な経過である可能性が高いです。担当医に「増殖期の経過」として説明を受けていれば、過度な心配は不要です。

術後3〜6ヶ月:成熟期への移行

3ヶ月を過ぎると、コラーゲンの産生から再構築へと移行し、傷跡が少しずつ落ち着いてきます。赤みが薄れ始め、硬さが和らいでくる方が多い時期です。ただし、完全に気にならなくなるのは6ヶ月以降という方も多くいます。

術後6ヶ月〜1年:成熟期の安定化

6ヶ月を過ぎると、多くの方で傷跡が安定してきます。成熟後は傷跡が周囲になじみ、日常生活で気になりにくくなる方が増えてきます。性行為の再開時期については、性行為の再開時期についてもご参照ください。

1年以降:個人差が大きい

1年以上が経過しても、傷跡の状態には個人差があります。「ほぼ気にならなくなった」という方もいれば、「まだ少し気になる」という方もいます。長期間経過しても傷跡の赤みや硬さが増しているような場合は、担当医への相談をおすすめします。


傷跡を目立ちにくくする長期ケア

「傷跡を少しでも目立ちにくくするために何かできることはないか」というご質問は多く寄せられます。術後ケアで傷跡を「消す」ことはできませんが、成熟過程を良い方向にサポートするためのケアがあります。

ただし、いずれのケアも担当医の指示を優先してください。デリケートな部位のケアを自己判断で進めることはおすすめしません。

摩擦を避ける

傷跡への摩擦は、瘢痕が刺激されて赤みや硬さが続く原因になります。

  • 下着・衣類の素材選び:縫い目が当たりにくいシームレスタイプや、肌触りの柔らかい素材が勧められます
  • 運動時の注意:激しいスポーツや自転車・ランニングなど、股間部に摩擦がかかる動作は、担当医が許可するまで控えます
  • 性行為:担当医が再開を認めるタイミングを守ることが重要です

保湿ケア

保湿は、傷跡周囲の皮膚や粘膜を柔軟に保ち、成熟をサポートします。ただし、小陰唇部位はデリケートな粘膜が近接しているため、使用できる製品の種類に注意が必要です。

  • 使用する製品・タイミングは必ず担当医に確認してください
  • 無香料・低刺激の製品が一般的に推奨されますが、部位の性質上、使用範囲に制限がある場合があります

シリコンジェルシート・テープの活用

シリコンジェルシートやテープは、一般的な瘢痕ケアとして広く使われています。傷跡の圧迫・保湿効果によって、肥厚性瘢痕の予防や傷跡の平坦化に役立つとされています。

ただし、小陰唇のような粘膜周辺の部位への使用については、担当医の指示のもとで開始してください。自己判断での使用開始は推奨しません。また、特定の市販製品を「必ず効果がある」として断定することはできません。

紫外線対策

紫外線(しがいせん)は、瘢痕の色素沈着(しきそちんちゃく:色が濃くなること)を悪化させることがあります。ただし、小陰唇部位は通常、直射日光が当たりにくいため、他の部位(顔・腕など)の傷跡と比べてリスクは低いと考えられます。水着着用時の日光への露出が気になる場合は、担当医にご相談ください。

ステロイド外用は当院では推奨しません

陰部はステロイドの経皮吸収率が体の他の部位と比べて非常に高い部位として知られています(部位別の吸収率を比較した古典的な研究では、陰嚢で前腕の約42倍に達するというデータがあります)。そのため、市販のステロイド外用薬を傷跡に塗ることは強くおすすめしません。

加えて、前項で解説したとおり、小陰唇は粘膜成分が多くケロイドや肥厚性瘢痕のリスクが低い部位です。当院としても、傷跡ケアを目的としたステロイド外用・ステロイドテープ等の使用は推奨していません。皮膚菲薄化(ひはくか:皮膚が薄くなる副作用)や色素変化のリスクを避けるためにも、自己判断での使用は控えてください。気になる症状がある場合は、まず担当医にご相談ください。


ケロイド・肥厚性瘢痕とは?リスク因子と見分け方

傷跡の中でも「ケロイド(keloid)」や「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん:hypertrophic scar)」は、通常の成熟よりも傷跡が目立ちやすいケースです。正確な理解のために、2つの違いと見分け方を整理します。

比較項目 肥厚性瘢痕 ケロイド
傷の範囲 傷の範囲内に収まる 傷の範囲を超えて広がる
ピーク時期 術後半年ごろにピーク後、落ち着く傾向 時間とともに拡大することがある
自然退縮 多くは自然に改善する 自然退縮しにくい
好発部位 関節周囲・縫合跡など 前胸部・肩・耳介・恥骨部など

ケロイドと肥厚性瘢痕の違い

肥厚性瘢痕は、傷の範囲内に収まりながら盛り上がった状態で、術後半年ごろにピークを迎え、その後は自然に落ち着いていくことが多いとされています(参考:東京大学大学院形成外科「ケロイド・肥厚性瘢痕について」)。

ケロイドは、傷の範囲を超えて周囲の皮膚に広がっていく状態で、時間とともに拡大することがあります。前胸部・肩・耳介(じかい:耳のふち)・恥骨部などに好発すると言われています(参考:StatPearls「Hypertrophic Scarring Keloids」)。

一方、小陰唇は粘膜成分が多い組織のため、ケロイドが生じることはほとんどなく、肥厚性瘢痕のリスクも低い部位です。ケロイドの典型的な好発部位とは組織学的な性質が異なります。ただし、強いケロイド体質をお持ちの方は念のため術前に申告してください。

ケロイド体質のセルフ確認

過去にピアスをあけた際や、外傷・手術の傷跡が盛り上がったり広がったりした経験がある方は、ケロイド体質の可能性があります。日本人の数%〜十数%程度にケロイド体質があるとされていますが、小陰唇縮小後にケロイドが生じる確率を具体的な数値として示すことは、現時点では医学的に困難です。

ケロイド体質の疑いがある方は、必ず術前カウンセリングで担当医に申告してください。体質を事前に把握することで、リスクについて十分な説明を受けた上で施術の適応を判断できます。

ケロイド体質の不安がある方は、術前カウンセリングで医師に事前にお申し出ください。当院では、カウンセリングのご予約からお申し込みいただけます。


傷跡が気になるときの受診目安と対応の流れ

瘢痕の成熟過程は、通常は担当クリニックで経過観察しながら見守るものです。ただし、以下のようなサインがある場合は、自己判断で様子を見続けずに、担当医に相談することをおすすめします。

受診を検討すべきサイン

以下のいずれかに当てはまる場合は、早めに担当クリニックにご相談ください。

  • 傷跡が傷の範囲を超えて広がっている(ケロイドの可能性)
  • 術後6ヶ月以上経過しても、赤みや硬さが増し続けている
  • 傷跡にかゆみ・痛みが継続している
  • 傷跡周囲が引きつれていて、日常動作に支障をきたしている
  • 傷跡の状態が気になって精神的につらい

対応の選択肢(医師が判断するもの)

傷跡の状態によって、担当医が以下のような対応を提案する場合があります。これらは医師が診断・判断するものであり、自己判断で開始するものではありません。

  • 外用薬(シリコンジェル・保湿剤など)による継続ケア
  • シリコン製品(シリコンシートなど)の圧迫療法
  • 修正手術の検討(重篤な変形・機能障害がある場合)

なお、ステロイド外用・ステロイドテープ・ステロイド局所注射は、一般的な瘢痕治療の選択肢として挙げられることがありますが、陰部はステロイドの吸収率が高いことと、小陰唇は粘膜成分が多く肥厚性瘢痕・ケロイドのリスクが低い部位であることから、当院では基本的に推奨していません

「自分の判断で市販薬を使えばいいのでは」と感じる方もいらっしゃいますが、部位の特性上、自己ケアの限界があります。気になる症状がある場合は、まず担当クリニックへの相談を最初の選択肢として検討してください。

術前の段階でケロイド体質や傷跡が気になる点をしっかり確認しておきたい方には、後悔しない術前準備もあわせてご覧ください。

傷跡が気になる場合は、お気軽にカウンセリングでご相談ください。女性医師(田中里佳医師)への指名も可能です。


同時施術を受けた場合の傷跡について

副皮除去(ふくひじょきょ)やクリトリス包茎手術との同時施術を受けた場合、傷跡が複数の部位に生じることがあります。

同時施術では、施術部位が増えた分だけ傷跡の位置や数が増えます。ただし、各部位の傷跡の成熟過程は互いに独立しています。「同時施術だから傷跡が余計に目立つ」という単純な話ではなく、各部位それぞれで瘢痕成熟のプロセスが進みます。

同時施術の傷跡がそれぞれ目立つかどうかは、各部位の縫合精度・個人の体質・術後ケアによって異なります。同時施術全体の詳細については、副皮除去との同時施術についてをご参照ください。


よくある質問(FAQ)

Q1. 未成年でも小陰唇縮小を受けられますか?

未成年の方も施術を受けることが可能です。その場合は、親権者の同意書が必要となります。年齢の下限については、術前カウンセリングで担当医にご確認ください。未成年・若年者の小陰唇縮小についてもあわせてご参照いただけます。

Q2. 月経中でも手術を受けられますか?

月経中でも施術を受けることは可能です。タンポン等をご使用いただく形で対応しております。ただし、体調管理の面からも、術前カウンセリングで担当医とご相談の上、日程を調整することをおすすめします。

Q3. 妊娠中・授乳中はどうなりますか?

妊娠中は施術をお受けいただけません。 安全上の理由から、妊娠中の手術は不可となっております。授乳中の方は施術を受けることが可能ですが、麻酔や処方薬が授乳に与える影響について、術前カウンセリングで必ず確認してください。産後に施術を検討されている方は、産後の小陰唇縮小についてもご参照ください。

Q4. 女性医師に担当してもらえますか?

田中里佳(たなか さとか)医師(AI Beauty Clinic 医師 / 美容外科医)への指名が可能です。田中医師は慶應義塾大学病院 形成外科を経て美容医療に従事しています。ご希望の方はカウンセリング時にお申し出ください。なお、オンラインカウンセリングには対応しておりません。対面カウンセリングまたはLINEでのご相談をご利用ください。

Q5. 傷跡の赤みはいつまで続きますか?

個人差がありますが、多くの方で術後3〜6ヶ月にかけて赤みが落ち着いてくる傾向があります。術後1〜3ヶ月は増殖期にあたり、コラーゲン産生が活発なため赤みが続くことがあります。1年近くかかる場合もありますが、赤みが増し続けていたり、かゆみ・痛みを伴う場合は担当医にご相談ください。

Q6. 術後3ヶ月経っても傷跡が硬いのですが、異常ですか?

術後3ヶ月は増殖期のピーク付近にあたります。傷跡の硬さは、コラーゲン産生の正常な反応である可能性が高いです。ただし、硬さに加えてかゆみ・痛みが強い場合、または傷跡の範囲が広がっている場合は、担当医への受診をおすすめします。

Q7. ケロイド体質かもしれないのですが、手術は受けられますか?

ケロイド体質の疑いがあっても、絶対に手術を受けられないわけではありません。ただし、術前カウンセリングで必ず担当医に申告してください。医師が体質を確認した上で、リスクについて十分な説明を行い、適応を判断します。ケロイド体質の方に対しては、予防的なケアの指針を提案できる場合もあります。

Q8. 縁切除法(当院採用)は傷跡が目立ちますか?

縁切除法の傷跡ラインは、小陰唇の縁に沿った線状になります。成熟後は縁のラインになじむ形で目立ちにくくなる傾向がありますが、「目立たない」または「目立つ」という断定はできません。縫合精度・個人差・術後ケアが仕上がりに大きく影響します。

Q9. 傷跡ケアにシリコンシートは使えますか?

シリコンシートは一般的な瘢痕ケアとして用いられることがある製品です。ただし、小陰唇のようなデリケートな部位への使用については、担当医に確認してから開始してください。自己判断での使用開始はおすすめしません。


AI Beauty Clinic の婦人科形成について

当院(AI Beauty Clinic)では、小陰唇縮小・副皮除去・クリトリス包茎手術を実施しています。

小陰唇縮小の術式は縁切除法(クランプ法・トリム法)を採用しています。ウェッジ法のご相談は対応しておりませんので、ご希望の場合は他院にてご検討ください。

女性医師(田中里佳医師)への指名も可能です。対面カウンセリングのみ対応しております(オンラインカウンセリングは不可)。詳しい料金は料金ページをご確認ください。

症例写真は本記事内には掲載しておりません。症例をご確認になりたい方は、当院症例ページをご参照ください。


参考文献

  1. 東京大学大学院形成外科「ケロイド・肥厚性瘢痕について」https://plastic.m.u-tokyo.ac.jp/clinical/748/
  2. StatPearls「Hypertrophic Scarring Keloids – NCBI Bookshelf」https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK537058/
  3. Rodrigues M, et al. (2021) “The Bigger Picture: Why Oral Mucosa Heals Better Than Skin.” Frontiers in Dental Medicine. PMC8394648. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8394648/
  4. ニチバン「手術の傷(縫った傷)の治る過程」https://atofine.jp/knowledge/kizuato-process/

本記事の監修について

共同監修


尾崎 宥文(おざき ひろふみ)

役職:AI Beauty Clinic 院長 / 専門:美容外科・美容皮膚科

経歴:京都大学医学部医学科卒業 → 日本赤十字社医療センター → 東京大学医学部附属病院 麻酔科・痛みセンター → AI Beauty Clinic 院長


田中 里佳(たなか さとか)

役職:AI Beauty Clinic 医師 / 専門:美容外科・美容皮膚科(形成外科出身)

経歴:滋賀医科大学医学部卒業 → 練馬総合病院 → 慶應義塾大学病院 形成外科 → AI Beauty Clinic 医師

本記事は AI Beauty Clinic 院長・尾崎宥文(美容外科医)と田中里佳医師(美容外科医)の共同監修のもとに作成しています。掲載内容は情報提供を目的としており、個別の診断・治療を保証するものではありません。症状に不安がある場合は担当医にご相談ください。


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