監修:尾崎 宥文(AI Beauty Clinic 院長 / 美容外科医)
京都大学医学部医学科卒業。日本赤十字社医療センター、東京大学医学部附属病院 麻酔科・痛みセンターを経て、AI Beauty Clinic 院長に就任。美容外科・美容皮膚科を専門とする。
目頭切開後の行動再開について、コンタクトレンズ・ベースメイク・傷にかからない部分のアイメイクは、当日から再開可能です。一方、傷の直上(目頭周辺)へのアイメイクは抜糸以降を必ずお守りください。傷がふさがっていない時期に色素(顔料)が傷の中に入ると、刺青(タトゥー)のように色素が定着するリスクがあります。
術後の傷には軟膏を1日5〜6回塗布し、1日1回は温水で洗い流すことが、傷をきれいに治す最重要のポイントです。入浴(湯船)だけは抜糸後翌日以降まで控えてください。抜糸までの間は湯船のお湯が傷につかないように気を付けてください。
洗顔・洗髪・シャワーも当日から通常通り可能です。傷の上は1日1回、シャワーのお湯で軟膏ごと優しく洗い流すことをお願いしています。
これは当院(AI Beauty Clinic)での方針です。他院で施術を受けた方は、担当医師の指示を最優先にしてください。再開時期は術式・個人の回復状況・クリニックの方針によって異なります。
すべての行動の目安は、この後の行動カレンダー表でまとめて確認できます。
抜糸の時期・当日の流れについては、で詳しく解説しています。この記事は術後の具体的な行動再開タイミングに特化した内容です。
【まずここを見て】術後行動カレンダー|当日〜1ヶ月の全行動早見表(当院方針版・軟膏ケア行を含む)
「今日は術後何日目だから何ができるか」を一覧で確認できます。各行動の詳細と理由は、それぞれのセクションで解説しています。
術後行動カレンダーマトリクス表
凡例:○ = 可 △ = 注意して可(条件あり) × = NG(控えてください) — = 対象外または記載なし
| 行動項目 |
当日 |
翌日〜2日目 |
術後3〜6日目 |
抜糸前後(7日目) |
抜糸翌日以降 |
術後2週間〜 |
術後1ヶ月〜 |
| ベースメイク(ファンデ・コンシーラー等) |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
| アイメイク(傷にかからない部分) |
○ ※1 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
| アイメイク(傷の直上・目頭周辺) |
× ※2 |
× |
× |
× |
○ |
○ |
○ |
| ウォータープルーフコスメ(傷から離れた部分) |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
| ウォータープルーフコスメ(目頭周辺) |
× |
× |
× |
× |
△ |
○ |
○ |
| 軟膏塗布(1日5〜6回) |
○ 必須 |
○ 必須 |
○ 必須 |
○ 抜糸まで |
△ 任意で継続※4 |
△ 任意で継続※4 |
△ 任意で継続※4 |
| 軟膏の温水洗浄(1日1回) |
○ 推奨 |
○ 推奨 |
○ 推奨 |
○ 抜糸まで |
— |
— |
— |
| ソフトコンタクト(1day) |
○ ※3 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
| ソフトコンタクト(2week・マンスリー) |
○ ※3 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
| ハードコンタクト |
○ ※3 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
| カラーコンタクト(カラコン) |
○ ※3 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 洗顔(顔全体) |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
| シャワー(全身) |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 洗髪・シャンプー |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 入浴(湯船) |
× |
× |
× |
× |
△ 担当医確認 |
○ |
○ |
| 飲酒 |
× |
× |
× |
× |
× |
○ 術後1週間〜 |
○ |
| 軽い運動(歩行) |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 激しい運動・筋トレ |
× |
× |
× |
× |
× |
○ 術後1週間〜 |
○ |
| サウナ・温泉・岩盤浴 |
× |
× |
× |
× |
× |
○ 術後1週間〜 |
○ |
| プール・海水浴 |
× |
× |
× |
× |
× |
△ 術後2週間〜 |
○ |
| まつ毛エクステ・まつ毛パーマ |
× |
× |
× |
× |
× |
△ 術後2週間〜 |
○ |
| フェイスマッサージ・スチーマー |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
○ 術後1ヶ月〜 |
| アイプチ・アイテープ |
× |
× |
× |
× |
× |
△ 担当医確認 |
○ |
| デスクワーク・軽い仕事 |
△ 当日は安静 |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 接客・外回り仕事 |
× |
△ 状態により |
△ 状態により |
○ |
○ |
○ |
○ |
目頭切開術後の行動カレンダー早見表(当院・AI Beauty Clinicでの目安。他院で施術を受けた方は担当医の指示を優先)
【注釈】
- ※1 クレンジング時に傷の上にクレンジング剤がかからない部分に限ります
- ※2 傷の直上・目頭周辺のアイメイクは抜糸以降必須。抜糸前の使用は「外傷性色素沈着(がいしょうせいしきそちんちゃく)」=刺青化のリスクがあります
- ※3 着脱時に目頭側のまぶたを強く引っ張らないことが条件です。充血・痛みがある場合は一時的に控えてください
- ※4 抜糸(術後7日目前後)後も、お化粧をしないタイミングや夜間に軟膏を継続して塗布すると傷の治りがより良くなる傾向があります。1ヶ月〜半年程度の継続を推奨しています
この表は当院での方針に基づくものです。術式・個人差・担当クリニックの方針によって再開時期は異なります。他院で施術を受けた方は、必ず担当医師の指示を最優先にしてください。
各行動の詳細と理由は、それぞれのセクションで解説しています。担当医師の指示を優先してください。不安な点はクリニックへご連絡ください。
【最重要】術後の傷ケア|軟膏を1日5〜6回塗布+1日1回温水で洗い流す
傷をきれいに治すうえで、
最も大切なのが日々の軟膏ケアです。コンタクトやメイクの再開タイミングより、このケアを欠かさないことの方が傷跡の仕上がりに直結します。当院では、抜糸(術後7日目前後)まで以下のケアを毎日続けていただいています。
軟膏を塗布する3つの目的
処方された軟膏(抗生剤入りや保湿用など)を傷の上に塗ることには、次の3つの意味があります。
- 傷を乾燥させない:傷口が乾くとかさぶた(痂皮:かひ)ができやすくなります。かさぶたが剥がれる際に傷の組織も一緒に引っ張られ、傷跡が残りやすくなります。軟膏で湿潤環境(しつじゅんかんきょう:傷に適度な水分を保った状態)を維持することが大切です。
- 感染を予防する:軟膏の保護膜が外部からの細菌や異物の侵入を抑えます。剥き出しの傷口よりも、軟膏で覆われた状態の方が清潔に保たれます。
- 皮膚の再生をサポートする:適切な湿潤環境は皮膚細胞の再生を促し、傷跡が目立ちにくくなる方向に働きます。
塗り方と頻度|1日5〜6回、綿棒でそっと乗せる
1日5〜6回を目安に、傷の上へ軟膏を塗布してください。多いと感じるかもしれませんが、軟膏はこまめに塗り直すことで効果が持続します。
塗布の際は、
綿棒の先に少量の軟膏を取り、傷の上にそっと乗せるイメージで行ってください。指でゴシゴシと擦り込む必要はありません。薄く均一に乗せるだけで十分です。
軟膏が傷から外れて皮膚の上に余分についた場合は、清潔なガーゼで軽く拭き取っても構いません。
「傷を水で濡らしてはいけない」は誤解です
「術後の傷は絶対に水で濡らしてはいけない」と思い込んでいる方が少なくありません。しかし、
清潔な温水(シャワーのお湯)で1日1回優しく洗い流すことは、むしろ傷のケアとして推奨される行為です。
軟膏を塗りっぱなしにしていると、古い軟膏に埃や汚れが付着し、かえって不衛生になります。また、古い軟膏の下に湿気がこもって雑菌が繁殖するリスクも生じます。
1日1回の温水洗浄|4ステップで行う
シャワーを浴びるタイミングで、以下の手順で傷の上を洗い流してください。
- シャワーのお湯(ぬるま湯〜40℃程度)を額あたりにゆっくりかける。シャワーヘッドを傷に近づけすぎず、やや離した位置から優しい水流を当てる
- 指で擦らず、お湯の流れと優しくなでるようにして軟膏が浮いてくるのを待つ
- 清潔なタオルを傷の上に押し当てて水気を取る(こすらない)
- 水気が取れたら、すぐに軟膏を塗り直す
洗浄後は必ず軟膏を塗り直してください。洗い流したまま放置すると、傷が乾燥してしまいます。
「塗りっぱなし」にしてはいけない理由
- 古い軟膏に埃や化粧品の粒子が付着して、衛生状態が悪化する
- 軟膏の下に汚れが蓄積し、感染リスクが上がる可能性がある
- 傷の状態が確認しにくくなり、問題の早期発見が遅れる
「塗布→洗浄→塗布直し」のサイクルを1日のルーティンに組み込んでいただくと、継続しやすくなります。
ケアを続ける期間
抜糸(術後7日目前後)までは毎日欠かさず継続してください。抜糸後は、お化粧は可能ですが、お化粧をしないタイミングや夜間は軟膏を引き続き塗って頂けると治りは良いです。1か月から半年程度は継続して頂けると傷の治りはより良いです。クリニックから提供される軟膏が無くなった場合には薬局等で買える白色ワセリンやプロペトが良いです。
担当医師の指示を優先してください。不安な点はクリニックへご連絡ください。
傷跡をより目立ちにくくする追加オプション|透明糸とボトックス注射
軟膏ケアによる適切な創部管理が傷跡仕上がりの基本ですが、当院ではさらに
傷跡を目立ちにくくするための追加オプションもご案内しています。
透明糸での縫合|ダウンタイム中の見た目を目立ちにくく
一般的な縫合糸は黒や青などの色付きが標準ですが、当院では
透明糸(無色透明の縫合糸)での縫合も可能です。透明糸を使うことで、抜糸までの期間(術後7日目前後)も
糸そのものが視認されにくくなるため、ダウンタイム中の見た目を目立ちにくくできる利点があります。
透明糸の希望はカウンセリング時にお伝えください。なお、抜糸後の傷跡の仕上がりそのものは縫合糸の色によって決定的に変わるわけではなく、軟膏ケア・紫外線対策など術後の総合的なケアの方が長期的な仕上がりへの影響は大きいとされています。
ボトックス注射による傷跡予防|張力低減で肥厚性瘢痕・色素沈着を軽減
切開創(きっかいそう:メスで作られた傷口)周囲の筋肉の緊張は、治癒過程で傷を引っ張り、
肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん:盛り上がった硬い傷跡)や色素沈着が残りやすくなる一因と考えられています。
当院では希望者を対象に、
創部周囲へのボツリヌス毒素製剤(いわゆるボトックス注射)による傷跡予防処置もご案内しています。創周囲の筋緊張を一時的に和らげることで、傷への張力を低減し、結果として
最終的な傷跡を目立ちにくくすることを目的とした処置です。
⚠️ 重要な注意事項:ボツリヌス毒素製剤の創傷治癒目的の使用は、国内では未承認の適応外使用にあたります。施術にあたっては、未承認医薬品である旨、入手経路、国内で承認されている同種医薬品の有無、諸外国での使用情報など、必要な説明をカウンセリング時に行います。すべての方に効果が保証されるものではなく、個人差があります。
詳細・適応・タイミングについては別記事で詳しく解説予定です。ご興味のある方は無料カウンセリングでご相談ください。
担当医師の指示を優先してください。不安な点はクリニックへご連絡ください。
アイメイク・ベースメイクの再開タイミング|傷にかからない部分なら当日からOK
メイクの再開可否は、
「クレンジング時に傷の上にクレンジング剤がかかるかどうか」で判断します。当院では、ベースメイクと「傷にかからない部分のアイメイク」は当日から再開可能とご案内しています。
ベースメイクは当日から制限なくOK
ファンデーション・コンシーラー・チーク・リップなど、いわゆるベースメイクは
当日から通常通り使用可能です。頬・額・鼻・口元は施術部位から十分に離れており、クレンジング時に傷にかかる心配がないためです。
内出血(皮下出血:ひかしゅっけつ)が気になる場合は、補色(ほしょく:反対色で打ち消す方法)の考え方が役立ちます。内出血の青み・紫色には、オレンジ・ベージュ系のコンシーラーを選ぶと目立ちにくくなる場合があります。
アイメイク|「傷にかからない部分は当日OK、傷の直上は抜糸以降」
アイメイクは部位によって判断が変わります。
当日から可能なアイメイク:
- 目尻側のアイシャドウ・アイライン
- マスカラ(まつ毛のみ・目頭に触れないもの)
- 眉メイク全般
抜糸(術後7日目前後)以降に再開するアイメイク:
- 目頭の直上にかかるアイライン
- 目頭側まで広げるアイシャドウ
- 目頭をカバーするライナー・コンシーラー
判断基準はシンプルです。
「クレンジング時に、傷の上にクレンジング剤がかからない部分」なら当日からメイクOKです。クレンジングの際は傷の上を避け、コットンに含ませた洗顔料を「押し当てて浮かせる」方法で行ってください。
【重要】抜糸前に傷の上にアイラインを引くと「入れ墨」になるリスク
これは本記事で最も伝えたい警告です。
抜糸前の傷口は、皮膚がまだ完全にふさがっていない状態です。この時期に
アイライナーやアイシャドウの色素(顔料)が傷の中に入り込むと、傷の治癒過程で皮膚の内部に色素が取り込まれ、刺青(タトゥー)のように永続的に定着することがあります。
これは医学的に「外傷性色素沈着(がいしょうせいしきそちんちゃく)」または「外傷性タトゥー」と呼ばれる現象です。傷口から入った色素が真皮層(しんぴそう:皮膚の深い層)に沈着することで、普通のシミや着色とは異なり、
自然には消えず、除去にはレーザー治療が必要になるケースがあります。
「傷口がふさがっているように見えても、皮膚内部は数日間まだ開いた状態」であることを念頭に置いてください。外見上は傷が閉じて見えても、内部の治癒は進行中です。この時期に色素が入り込んでしまうと、元に戻すことが難しくなる場合があります。
特に注意が必要なメイクを3つ挙げます。
- リキッド・ジェルアイライナー:液状のため、傷のすき間から流れ込みやすい
- ペンシルアイライナー(ソフト・クリームタイプ):芯が崩れて傷に触れた際に入り込みやすい
- パール・ラメ入りアイシャドウ:微細な輝き粒子が傷の細かい隙間に入りやすい
傷の直上のアイメイクは、
必ず抜糸後再開してください。「もう大丈夫そう」という自己判断は避け、担当医師の抜糸の確認をもって再開の目安としてください。
ウォータープルーフコスメは「使用部位」で判断する
ウォータープルーフコスメは強力なクレンジングが必要なため、
目頭周辺での使用は術後1〜2週間は避けてください。一方、頬・唇など傷から十分に離れた部位での使用は当日から問題ありません。
クレンジング時の摩擦が傷口に直接加わると、傷の安定を妨げる場合があります。目頭周辺でウォータープルーフを使用したい場合は、担当医師に相談のうえ傷口の状態を確認してから再開してください。
アイプチ・アイテープは術後1〜2週間NG
アイプチ・アイテープは、粘着剤を剥がす際に
目頭の傷口周辺に引っ張り力(牽引力:けんいんりょく)がかかるため、術後1〜2週間は避けてください。この牽引力が傷を引き伸ばし、傷跡が広がったり赤みが増したりする場合があります。
- 前髪・ヘアアレンジで顔周りへの視線を自然に分散させる
- サングラスやメガネで目元をカバーしながらUV対策も兼ねる
- 補色系コンシーラーで内出血の色みをカバーする
アイプチ・アイテープの再開については、担当医師にご確認ください。
担当医師の指示を優先してください。不安な点はクリニックへご連絡ください。
コンタクトレンズは基本的に当日から再開可能
当院では、コンタクトレンズ(ソフト・ハード・カラコン)は基本的に当日から再開可能とご案内しています。目頭切開の傷は目頭の皮膚部分にあり、コンタクトを装着する角膜(かくまく:眼球の表面を覆う透明な部分)とは離れた部位です。そのため、コンタクト装着自体が傷の治癒に影響することはほとんどありません。
着脱時にまぶたを強く引っ張らない
- 下まぶたを引く方法で着脱する(目頭側のまぶたを引っ張らない)
- スポイト型コンタクト外しツールを活用すると、まぶたをほとんど触らずに外せる(まぶたへの接触を最小限にできる道具です)
- 鏡を見ながら、目頭の傷を避けて操作する
コンタクト種類別の注意点
| コンタクトの種類 |
当院での再開目安 |
着脱時の主な注意点 |
| ソフトコンタクト(1day) |
当日から |
目頭側のまぶたを引っ張らない |
| ソフトコンタクト(2week・マンスリー) |
当日から |
レンズケア(こすり洗い)時のまぶた操作を最小限に |
| ハードコンタクト |
当日から |
レンズが硬いため着脱時の目頭への接触に特に注意 |
| カラーコンタクト(カラコン) |
当日から |
厚み・直径が大きい製品は装着時の負担を意識する |
※これは当院での目安です。他院で施術を受けた方は担当医師の指示に従ってください。
充血がある場合は一時的に控える判断も
術後は目が充血(じゅうけつ:目の白い部分が赤くなった状態)している場合があります。充血が強い・痛みがある・違和感が続く場合は、コンタクト装着を一時的に控え、メガネで代替することを検討してください。充血が落ち着くまでは、角膜への追加の刺激を避けることが望ましいためです。
コンタクト装着と軟膏ケアの両立
術後の傷には軟膏を1日5〜6回塗布していただきますが、
軟膏は目に入っても大丈夫です。ただ、目に入ると目がかすんで見える事があります。この場合は特に心配ありません。
また、埋没法と目頭切開を同時に受けた方は、
埋没法後のメイク・コンタクトはいつから?埋没法後の注意点も合わせてご確認ください。
担当医師の指示を優先してください。不安な点はクリニックへご連絡ください。
洗顔・洗髪・シャワー・入浴|湯船以外は当日からOK
洗顔・洗髪・シャワーは当日から通常通り可能です。入浴(湯船)だけは抜糸後(術後7日目前後)まで控えてください。
当日のシャワー・洗髪は通常通りOK
- 強い水流を傷に直接当てない:シャワーノズルを少し離して、やわらかい水流で洗い流す
- シャンプーや泡が傷の上に長時間とどまらないようにする:ついた場合はすぐに温水で流す
- タオルでゴシゴシ拭かない:清潔なタオルを「押し当てる」ように水気を取る
洗顔は当日から、ただし「こすらない」が鉄則
- 洗顔料をよく泡立て、顔全体を優しく洗う(傷の上は強くこすらない)
- 傷の上はぬるま湯で流す程度から始め、軟膏洗浄と同じタイミングでケアする
- タオルでこすらず、清潔なタオルを押し当てるように水気を取る
- 洗浄後はすぐに軟膏を塗り直す
なお、
クレンジングシートで目元をゴシゴシ拭く行為はNGです。摩擦が傷口に直接加わるため、術後期間はシートタイプの使用を控え、コットンに洗顔料を含ませて「押し当てる」方法に切り替えてください。
入浴(湯船)は抜糸後まで控える
- 血行促進による腫れ・内出血の悪化:温熱(おんねつ:熱による刺激)で血流が増え、術後の腫れが再燃する場合があります
- 湯船の雑菌による感染リスク:湯船は自宅であっても完全な無菌環境ではなく、細菌が傷口に触れるリスクがあります
- 長時間の温熱刺激が傷の安定を妨げる:シャワーと異なり、湯船は長時間にわたって体を温め続けるため、傷への負担が大きくなります
担当医師の指示を優先してください。不安な点はクリニックへご連絡ください。
絆創膏・テープ・サングラス
術後に絆創膏・保護テープは貼って良い?
術後に傷の上に絆創膏・医療用保護テープを貼ることは可能です。ただし、傷の清潔を保つため、毎日剥がして傷を洗浄してください。また、軟膏はテープの上から塗布してください。
- 皮膚に沿わせてゆっくりはがす:端から少しずつ、皮膚を押さえながらはがすと痛みが少なくなります
- 強引に引っ張らない:皮膚ごと引っ張るような力をかけると、傷口周辺への刺激となります
- 1日に1回必ず洗浄する:1日に1回必ず剥がした後に必ず洗浄してください
目頭切開の傷跡ケアと保護テープ管理の詳細については、で詳しく解説しています。
サングラスは術後いつから使える?紫外線・視線対策に
サングラスは
術後すぐから使用可能です。ただし、フレームが目頭の傷口に直接触れていないかどうかを確認してから使用してください。
- 紫外線防御:術後の傷口周辺は紫外線に対して敏感になっています。紫外線を浴びると色素沈着(しきそちんちゃく:傷跡が黒ずむこと)のリスクが高まるため、UVカット機能のあるサングラスで保護できます
- 花粉・ほこりの侵入を軽減:外出中の花粉や微細なほこりが目頭の傷口周辺に触れるリスクを減らします
- 腫れ・内出血を目立ちにくくする:術後期間の腫れや内出血を、他者の視線から遮ることができます
メガネはかけていい?コンタクトが使えない期間の代替として
メガネは
術後すぐからかけていただいて問題ありません。注意が必要な点は、フレームや鼻パッドが目頭付近に直接触れるかどうかです。フレームが創部(そうぶ:傷のある部分)に常時触れていると、摩擦刺激になる場合があります。
担当医師の指示を優先してください。不安な点はクリニックへご連絡ください。
運動・飲酒・サウナ・プールはいつから?
軽い歩行は当日から可能ですが、激しい運動・筋トレは術後1週間後、飲酒は術後1週間後、サウナ・プールは術後1週間が一般的な目安です。いずれも血行促進(けっこうそくしん:血の流れが増えること)や感染リスクが制限の理由です。
軽い運動(歩行):当日から可能です。日常的な歩行の範囲であれば過度に心配する必要はありません。
激しい運動・筋トレ:術後1週間後が目安です。血行促進による腫れの再燃と、全身の筋緊張が傷口周辺への圧力を高めるリスクがあります。
飲酒:術後1週間は控えることをお勧めします。アルコールには血管を拡張させる(広げる)作用があり、腫れや内出血を悪化させる場合があります。
サウナ・岩盤浴・温泉:術後1週間が目安です。高温環境での血行促進に加え、施設の雑菌が傷口に触れる感染リスクも理由です。
プール・海水浴:術後2週間後が目安です。プールの塩素や海水中の細菌が傷口に触れると、感染の原因になる場合があります。
まつ毛エクステ・まつ毛パーマ:術後2週間後が目安です。目元への直接的な接触と、接着剤・薬液が傷口周辺へ刺激を与える可能性があります。
フェイスマッサージ・スチーマー・超音波美容機器:術後1ヶ月後が目安です。熱・振動・超音波、牽引などの刺激が傷口に加わると、傷の安定を妨げる場合があります。
担当医師の指示を優先してください。不安な点はクリニックへご連絡ください。
花粉症・アレルギーで目がかゆい場合の対処法
目頭切開後に目をこすることは、傷口・仕上がりに影響するリスクがあります。花粉症やアレルギーの季節は特に注意が必要です。ただし、一度軽く触れたからといって必ず大きな問題になるわけではありません。
かゆみへの対処法(推奨順)
- 目を閉じて、清潔なガーゼやタオルで軽く押さえる ガーゼを目の上にそっと当てるだけで、かゆみが和らぐ場合があります。こすらないことが最重要です
- 冷やす(クールダウン) 清潔な保冷剤をタオルに包み、目の上からそっと当てます。傷口に直接当てないよう注意してください
- 点眼薬・抗ヒスタミン内服薬を使う場合は担当医または眼科に相談する 市販薬・処方薬を問わず、術後の傷口の状態に影響を与える可能性があります
サングラスの着用も有効です。花粉や微細なほこりが目頭の傷口周辺に直接触れるリスクを軽減できます。
術式別(Z法・リドレープ法)でアフターケアは変わる?
Z法とリドレープ法では、傷の位置や形状が異なりますが、基本的なアフターケアは変わりません。但し術後の具体的な指示は、担当医師に直接確認することが最も重要です。
Z法とリドレープ法それぞれの傷の特徴
Z法は、蒙古ひだ(もうこひだ:目頭の皮膚のたたみ)をZ字型に切開して縫合する術式です。一方、リドレープ法は蒙古ひだの皮膚を切除・再配置する術式で、切除範囲が小さくなる場合があります。いずれも目頭付近に切開創がありますが、
傷の位置・大きさ・形状は術式によって異なります。
術式の詳細・選び方については、リドレープ法の詳細記事と、適応・選び方の記事もご参照ください。
担当医師の指示を優先してください。不安な点はクリニックへご連絡ください。
やってしまいがちなNG行動と対処法
よくあるNG行動リスト(10項目)
- 強い目こすり(花粉症・かゆみ) 傷口が開く(離開:りかい)可能性や、傷跡が広がる場合があります
- 抜糸前に傷の直上にアイラインを引く 外傷性色素沈着(がいしょうせいしきそちんちゃく)=刺青化のリスクがあります
- クレンジングで傷の上をゴシゴシ拭く クレンジング剤の摩擦が切開創への直接刺激となります
- 軟膏を塗らずに放置する 傷が乾燥するとかさぶたができやすく、剥がれる際に傷跡が悪化する場合があります
- 軟膏を塗りっぱなしで何日も洗わない 古い軟膏とほこりが付着して不衛生になります
- ウォータープルーフコスメを目頭付近で早期使用 強力なクレンジングが必要となり、摩擦リスクが高まります
- アイプチ・アイテープの早期使用 粘着剤を剥がす際に傷口周辺に牽引力がかかります
- 入浴(湯船)の早期再開 血行促進による腫れの悪化と、湯船の雑菌による感染リスクがあります
- 激しい運動・飲酒・サウナの早期再開 血行促進により腫れが再燃する場合があります
- 保護テープ・絆創膏の貼ったままでの放置 保護テープは必ず毎日交換してください
担当医師の指示を優先してください。不安な点はクリニックへご連絡ください。
仕事復帰・外出はいつから?バレにくくする工夫
仕事の種類によって復帰の目安が異なります。デスクワーク・在宅勤務は翌日から可能なケースが多い一方、接客・外回り仕事は抜糸後(術後7〜8日目以降)が一般的な目安です。
仕事の種類別・復帰目安
- デスクワーク・在宅勤務:翌日から可能なケースが多いです
- 接客・外回り仕事:抜糸後(術後7〜8日目以降)が目安です
術後に目立ちにくくする工夫の組み合わせ
- コンシーラーで腫れ・内出血をカバー:抜糸以降から目頭周辺に使用可
- サングラスで目元をカバー:UVケアも兼ね、腫れが目立ちにくくなります
- メガネでコンタクト不可期間をカバー:コンタクトに違和感がある場合
- 糸がある間は保護テープを貼る:肌色の医療用テープで目立ちにくく
- 透明糸での縫合を選ぶ:当院では希望者に透明糸での縫合をご案内しています
担当医師の指示を優先してください。不安な点はクリニックへご連絡ください。
よくある質問(FAQ)
術後に多く寄せられる疑問を、当院の方針に基づいて簡潔にお答えします。他院で施術を受けた方は担当医師の指示を最優先にしてください。
Q1. 目頭切開の当日からファンデーションは塗れますか?
当院では当日からベースメイク(ファンデーション・コンシーラー等)を通常通り使用可能としています。頬・額・鼻・口元は施術部位から離れており、クレンジング時に傷にかかる心配がないためです。
Q2. 目頭切開後のコンタクトはいつから入れられますか?
当院では基本的に当日から再開可能としています。目頭の傷とコンタクト装着部位(角膜)は離れた部位にあるためです。ただし、着脱時に目頭側のまぶたを強く引っ張らないようにしてください。
Q3. ハードコンタクトもソフトと同じく当日から大丈夫ですか?
当院では基本的に当日から可能としています。ただしハードレンズは硬く厚みがあるため、着脱時に目頭の傷に触れないよう特に注意が必要です。違和感が強い場合は、メガネへの一時切り替えもご検討ください。
Q4. カラコンの再開時期はソフトレンズと同じですか?
当院では基本的に当日から可能としています。ただし厚み・直径が大きい製品はまぶたへの負担が増えやすいため、装着時に目頭側を引っ張らないよう注意してください。
Q5. 傷の上に温水をかけても大丈夫ですか?
清潔な温水(シャワーのお湯)で1日1回優しく洗い流すことは、当院では傷を清潔に保つために推奨しているケアです。塗りっぱなしの軟膏は古くなり雑菌の温床になるため、定期的な洗浄が必要です。痛みや腫れが悪化する場合はクリニックへご連絡ください。
Q6. 花粉症で目がかゆくて擦ってしまいました。問題ありますか?
軽い接触ですぐに大きな問題になることは少ないですが、傷口の変化・腫れの悪化が翌日も続く場合は担当医師へご連絡ください。点眼薬・内服薬の使用は眼科または担当医師にご相談ください。
Q7. 術後に貼った絆創膏はいつはがせますか?
はがすタイミングは担当医師の指示に従ってください。自己判断での早期はがしは、傷口トラブルの原因になる場合があります。
Q8. 仕事は何日から復帰できますか?
デスクワークは翌日から可能なケースが多いです。接客・外回りは抜糸後(術後7〜8日目以降)が一般的な目安です。
Q9. アイプチはいつから使っていいですか?
術後1〜2週間は粘着剤の刺激・剥がし時の牽引力が傷口に影響するため、避けることをお勧めします。再開前に担当医師にご確認ください。
Q10. まつ毛エクステはいつからつけられますか?
当院では術後2週間以降を目安としています。薬液と目元への接触が傷口への刺激となるためです。
Q11. サウナや温泉はいつから大丈夫ですか?
当院では術後1週間以降を目安としています。高温による血行促進が腫れを悪化させるリスクがあります。プール・海水浴は塩素や雑菌の感染リスクから術後2週間以降が目安です。
Q12. アイラインを引くのはいつから大丈夫ですか?
目尻側など傷から離れた部分は当日から可能です。一方、目頭の傷の直上にアイラインを引くことは抜糸後まで必ず控えてください。抜糸前に色素(顔料)が傷に入り込むと、刺青(タトゥー)のように色素が定着する「外傷性色素沈着」のリスクがあります。一度定着するとレーザー治療が必要になる場合もあります。
Q13. 軟膏は1日何回塗ればいいですか?洗ってもいいですか?
当院では1日5〜6回、傷の上にしっかり塗布していただいています。塗りっぱなしだと古い軟膏が付着して見た目が汚くなるため、1日1回はシャワーのお湯(清潔な温水)で軟膏ごと優しく洗い流し、再度塗り直してください。抜糸(術後7日目前後)まで継続します。
Q14. 透明糸での縫合やボトックスでの傷跡予防は可能ですか?
当院ではダウンタイム中の見た目を目立ちにくくする「透明糸での縫合」、傷跡を最終的に目立ちにくくする「ボトックス注射による傷跡予防」のいずれもご案内可能です。ボトックスの傷跡予防使用は国内未承認の適応外使用にあたるため、カウンセリングで詳細をご説明します。
担当医師の指示を優先してください。不安な点はクリニックへご連絡ください。
まとめ|術後アクションチェックカード
術後の行動を迷ったときに使えるチェックリストです。当院(AI Beauty Clinic)での目安をまとめました。スクリーンショットして活用してください。
【最重要・毎日のケア】
- 軟膏塗布(傷の上):1日5〜6回、抜糸(術後7日目前後)まで継続。抜糸後も夜間など可能なタイミングで1ヶ月〜半年継続を推奨
- 軟膏の温水洗浄:1日1回、シャワーのお湯で優しく洗い流す(抜糸まで)
【傷跡をさらに目立ちにくくする追加オプション】
- 透明糸での縫合:ダウンタイム中の糸が目立ちにくくなる(カウンセリング時に希望を伝える)
- ボトックス注射での傷跡予防:創周囲の張力低減で肥厚性瘢痕・色素沈着を軽減(未承認医薬品の適応外使用・要カウンセリング)
【当日からOK】
- ベースメイク(ファンデ・コンシーラー等):当日から制限なく可能
- アイメイク(傷にかからない部分):当日から可(クレンジング時に傷にかからないことが条件)
- コンタクトレンズ(ソフト・ハード・カラコン):当日から可(着脱時に目頭側を引っ張らない)
- 洗顔・洗髪・シャワー:当日から通常通り可
- 軽い歩行:当日から無理のない範囲で
【抜糸(術後7日目前後)以降】
- 傷の直上のアイメイク(目頭周辺のアイライン・アイシャドウ):抜糸以降が必須(早期使用は刺青化・入れ墨リスクあり)
- 目頭周辺のウォータープルーフコスメ:術後1〜2週間後以降
- 入浴(湯船):抜糸後翌日〜翌々日以降。担当医に確認
- アイプチ・アイテープ:術後1〜2週間後以降。担当医に確認
【術後1週間〜1ヶ月以降】
- 飲酒:術後1週間まで控える
- 激しい運動・筋トレ:術後1週間以降
- サウナ・温泉・岩盤浴:術後1週間以降
- プール・海水浴:術後2週間以降
- まつ毛エクステ・まつ毛パーマ:術後2週間以降
- フェイスマッサージ・スチーマー:術後1ヶ月以降
※上記は当院(AI Beauty Clinic)での目安です。他院で施術を受けた方は担当医師の指示を最優先にしてください。
埋没法と目頭切開を同時に受けた方は、
埋没法後のメイク・コンタクトはいつから?埋没法後のアクションガイドも合わせてご確認ください。
参考情報
- 厚生労働省「医療広告ガイドライン(最新版)」
- 一般的な形成外科・美容外科術後ケア指導基準(学会教科書に相当する知識として記述)
監修医師:尾崎 宥文(おざき ひろふみ)
役職:AI Beauty Clinic 院長
専門:美容外科・美容皮膚科
経歴:京都大学医学部医学科卒業 → 日本赤十字社医療センター → 東京大学医学部附属病院 麻酔科・痛みセンター → AI Beauty Clinic 院長
本記事はAI Beauty Clinic 院長・尾崎宥文(美容外科医)の監修のもとに作成しています。掲載内容は情報提供を目的としており、個別の診断・治療を保証するものではありません。症状に不安がある場合は担当医にご相談ください。